それはまるで、季節はずれの禁断の果実のようだった。冬もおわりにさしかかるころ、彼女はからだをきいろくする。ほかのだれよりもグルーミングに熱心で、冬のあいだじゅうそれをしているから、毛皮の白いところがよだれやけをして、色を変えるようだ。夜露を吸った花びらのように、唾液でしっとりとした体躯。艷やかな純白の毛皮のヴェールの奥で、だらしなくゆれる八つのたわわな乳房。熟れたからだをベッドになげだして。そして彼女は、きょうもだれかに気まぐれに抱かれるのだ。いっこくもはやい換毛が待たれる。