傷を負い、血を流し、かくして少年は、猫を知る。彼らは意外と礼節にきびしいのだ。体をひっぱったり、奇声をあびせたり、物をなげつけたりするほうが悪い。しかし、性懲りもない。なんどひっかかれても、彼らのことをおいまわす。生傷の痛々しさなんて、はね返すくらいのはじける笑顔で。

生まれたときから、となりにいるふしぎないきもの。"子供のときにだけあなたに訪れるふしぎな出会い"てなもんだ。君が大人になるころには、もう彼らのことはみえなくなっているだろうから、いまのうちにいっぱいおいまわすといい。猫たちには私から謝っておくよ。