机にとびのるのだってやっとの彼女が、そこへいけるはずがなかった。すくなくとも、僕たちはそうおもっていた。

どうやったのかは、わからない。いつからそこにいたのかも。あるいは、それがほんとうの出来事だったのかどうかも。けれどそこには、はっきりと彼女の姿があった。

彼女は僕たちのほうを見てすこしおどろくと、得意げな顔をして毛づくろいのつづきをはじめた。そこはあぶないからこっちへおいで。そう言っておろそうとしたけれど、手がとどかなかった。

彼女のことがすこし、遠くおもえた。