猫の肉球は、いったいなんのためについているのか、ご存知でしょうか。すぐにこたえられる人は、なかなかの猫ツウですね。「ぷにぷにするため?」「もにもにするため?」そのどちらも大正解ですが、じつは「あしおと」を消すための装置なのだといいます。大自然をいきぬくために神があたえたもうたそれも、ことさら家猫のものともなると、ただしく作動しているとはおもえません。連載十一回目のこんかいは、そんな猫とあしおとにまつわる、かくかくしかじか。

ところで、このごろ猫たちのことを書いていると、ひとりでによからぬほうへと筆がむくことがあります。おもしろくしようとしているはずなのに、あとでよみかえしてハッとさせられます。彼らとの時間は、まるで無限にもつづくようでした。先月、九歳になりました。いよいよ、折り返したねえ。