つかまえようとすると消えてなくなってしまう、ふしぎな玉。こんなにきれいなのに手にとることのできない、うたかたの玉。小鼻のさきでぱちんとはじけると、彼はおもわずまぶたをとじ、それでも目を糸のようにして、くしゃくしゃと笑っていた。息のつづかない、まっかな顔の私をゆびさし。