日常生活のなかで、彼女は地面から足を離すことがめったにない。ニンゲンの腰ほどもないテーブルにとびのるのさえためらうのだから、こまったものだ。

とある天空の城で、しっかり者の空飛ぶ少女が、「見ろ!人がゴミのようだ!」などと、うわの空高く舞いあがった青年に対し「土からはなれては生きられないのよ!」と、意識のたかいひとことを浴びせました。たしかに、地に足がついている感じは立派。でも、それはニンゲン社会でのこと。猫社会においてのその意味をさぐってみるも、彼女のだらしのないおなかをみるにつけ、謎はますます深まるばかり。

地に足をつけつづけたことで彼女が立派になったのは、おなかまわりぐらいでしょうよ。猫なんてものは、「見ろ!人がゴミのようだ!」と言いながら、ぴょんぴょん舞いあがっているぐらいがちょうどいいのではないかと、私はおもいます。小太りの猫が、少々舞いあがってみたところで、空飛ぶ少女だってなにも言わないでしょうよ。