この写真のころから、五年になります。 まっしろの壁に、かがみのような床。すべてがボタンひとつの最新設備に、雑草ひとつはえないコンクリートの庭。とくべつにそうしていたわけではなく、それがあたりまえの生活で、いまおもえば好きだったのかも、わかりません。きっと、そんなくらししか想像できなかったのだとおもいます。

いまは、お風呂場のコーキングをうちなおしたり、みようみまねに庭木の剪定をしてみたり、ゴミ箱のなかのムカデにおどろいたりしながら、くらしています。あんなにだいすきだった、あの雑貨屋もあの家具屋も、ほとんどいかなくなりました。息子のおかげで、どこへいってもゆっくりできないのもありますが。お店のまえをとおるたびに、とてもなつかしいきもちになります。人はこうして、むかしのじぶんを、とおりすぎてゆくのでしょう。

つぎはどこへいこうかな。