もう!忙しいときにかぎって! ――― 猫の主なら、きっといちどはそうおもったことがおありでしょう。実例をあげてみましょう。

  • 料理をしているときにかぎって、猫が台所にやってくる
  • 外出の支度をしているときにかぎって、猫がバッグにのる
  • 電話しているときにかぎって、猫がにゃあにゃあする

なぜか。ぐれみ研究所の最先端科学で、その謎にせまってみましょう。さあ、猫の不思議と怠惰の旅へ出発です。

まず、猫の好奇心のつよさ。ニンゲン世界には「箸がころんでもおかしいお年頃」なんていう言葉がありますが、ニャンコ世界で箸がころぼうものなら、ちょっとしたお祭りさわぎのはじまりです。英語には "curiosity killed the cat ― 好奇心は猫を殺す" ということわざまであるぐらいです。じっさい、わが家の猫は好奇心に殺されかけたことがあります。

それにくわえ、飼い猫は主の行動に連動しやすくなる。この連動性は、いっしょにすごした時間に比例して、強まっていきます。たとえば、主が立てば猫も立ち、主が座れば猫も座る。主が起きれば猫も起き、主が寝れば猫も寝る。そういうことです。猫は、ニンゲンのことなど気にもしてないようで、じつはとてもよくみています。というより、みられているのです。

さらに、猫は孤高にありながら、催しごとへの参加意識がたかい。犬のように、主といっしょにみこしをかついだりはしませんが、いつのまにか、みこしの上にのっかっているのが、猫です。野良猫たちが、夜な夜な神社やお寺にあつまって、ひとしれず、ひみつの集会をひらいていることはご存知でしょう?

というわけで、先述の例を猫のきもちになって言いかえるなら、以下のようになります。

  • 料理をしているときにかぎって、猫が台所にやってくるのではなく「猫も料理に参加している」
  • 外出の支度をしているときにかぎって、猫がバッグにのるのではなく「猫も外出の支度をしている」
  • 電話しているときにかぎって、猫がにゃあにゃあするのではなく「猫も電話に応答している」

マーフィーの法則。起こりうることは、起こるべくして起こる。猫とのくらしにおいて、この法則になぞらえ、おもいあたることもすくなからず、おありでしょう。つまり、ニャーフィーの法則。それは、猫とのくらしの哲学書。ぐれみけさんの新連載がまたれます。(※出版社緩募)