ノリノリショウヘイ

息子の園友に「ノリノリショウヘイ」と呼ばれる人物がいる。三歳児など、どれもたいていノリノリだが、その三歳児たちをしてノリノリと言わしめるとは、さぞやノリにノッているショウヘイなのだろう。

ところが、しばらくするとこんどは「モリモリショウヘイ」と呼ばれるようになった。モリモリごはんをたべるショウヘイにでもなったのだろうか。それとも、モリモリうんちをするショウヘイなのだろうか。そもそも、モリモリとはどういう状態なのか。息子に理由をたずねても「モリモリはモリモリだよ」という、哲学的な答えしか返ってこない。

ふたりの交流が深まるにつれ、会話のなかにも頻繁にモリモリショウヘイが登場するようになり、モリモリモリモリ聞かされているうちに、私の謎もモリモリ深まっていった。

謎が解き明かされたのは、クラスメイトの名簿と集合写真を見たときだった。息子に「どの子がモリモリショウヘイなの?」と聞くと、まっすぐ指さしたのは、じつにおとなしそうな顔をした「もりやましょうへい」と書かれた人物だった。三歳児とのくらしは、まいにちが空耳アワー。