レゴと少年 #4

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手は貸さない。分からないところは、どう分からないのか説明してもらう。そして、分かるまで説明する。時間が掛かってもいいし、解決しなくてもいい。図面通りに完成しなくてもいい。手を貸すのは、手の大きさや指の力が足らないときだけ。僕はインストラクションガイドを見ないふりをして、どう手を貸して欲しいのか、その指示も息子にだしてもらう。これが、僕らのレゴのルール、その一。

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以前、クリックブリックでクリスマスのオーナメント作りをしていた時、隣にいた父親が、子供の未熟な手つきに耐えられず、「ちがうちがう、ちょっと貸してごらん」と言ってちょっかいを出しはじめた。終いには、子供の手からレゴを取り上げて、ほとんど自分で完成させてしまった。この父親が取り上げてしまったものは、レゴだけだろうか。

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忍耐力のない親から、忍耐力は学べない。子は親を映す鏡というが、養老孟司はこれを"型"と表現している。親から子へ受け継がれるのは、人間の中身ではなく型なのだそうだ。学ぶ親の子は学び、殴る親の子は殴る。

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この型を、丸めたり、折ったり、縫ったりすると、"いれもの"ができあがる。はじめに何を容れようかとつい考えてしまうが、いれものをよく眺めると、隙間が空いていたり、縫目が綻んでいたりする。縫い方を工夫すれば、もう少し大きくできるかもしれない。そんなことを、いつも考えている。レゴは、そのための針やミシン。

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中身は、彼らが好き勝手に容れていけばいい。親の都合であれこれ詰め込んでみたところで、腐らせるだけ。底にこびりついた汚れというのは、なかなか落とせないからね。

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